僕は今、この1時間の出来事を振り返って猛烈に感動している。
目の前で繰り広げられる事象のスピードに自分の理解が追い付かず、家に帰ってからもここ30分ほど呆気にとられていた。そして今、この日の夕方に自分が経験したことがようやくジワジワと感動につながっている実感がある。
大げさな書き出しになってしまい恐縮だが内容はいたってシンプルで、タイトルの通り【パリでFree社のSIMカードを購入するための手順】だ。
アパルトマンにはWiFiがあるし、出先でも大きなデパートや美術館などの施設にはたいてい無料で接続できるWiFiがある。そのため、パリにきてしばらくは電話番号や3G/4G回線の必要性をそれほど感じてはいなかったのだが、仕事上どうしても必要になったため購入に踏み切った。
フランスには大手通信会社のOrange(日本でいうdocomo的な会社)をはじめいくつかの通信業者がSIMカードを販売している。その中でも、今回購入したのはFree社のものだ。パリ在住の友人に、買いやすさと値段の安さを理由におススメされていたからだ。
その口コミは本当だった。
購入の手順はいたってシンプルで、
1、Free社の店舗に行く
2、SIMカード発券機のタッチ画面で手続きをする
3、発券されたSIMカードを端末に入れてPINを入力する
以上
それぞれを詳しく見ていこう。
1、SIMカード発券機のあるFreeの店舗に行く
フランスの主要都市に店舗があるようだ。
http://www.free.fr/freecenter/
パリ市内であれば、
8 Rue de la Ville-l’Évêque, 75008 Paris
マドレーヌ寺院から徒歩5分ほどのところにある。
2、SIMカード発券機のタッチ画面で手続きをする
お店に入るとすぐ左手に10~15台くらいのSIMカード発券機がある。
近くにいたスタッフらしき女性に、「SIMカード買いに来たんだけどどうしたらいいかな?」と聞いたところ、「オーケー、簡単よ。画面の案内に従って『赤いボタン』を押していくだけよ」とだけ言われた。
そんなに簡単にできるのかと半信半疑だったけど、ひとまず言われたとおりにやってみる。
・プラン【2.0€/月】か【19.99€/月】
・契約期間【単月】か【継続】
・電話番号(10個の選択肢から気に入ったものを選ぶ)
・SIMカードのサイズ【micro SIM】か【nano SIM】
ここまで本当に『赤いボタン』しか押していない。
選択した内容の確認画面をチェックして、クレジットカードで決済する。
※選んだプラン+カード本体代として10€かかる
決済が済んだところで、個人情報(性別、名前、住所、メールアドレス)を入力する。
するとどうだろう。
機械の足元あたりがぴかっと光ってほんとにSIMカードが出てきた。まるで自動販売機のような手軽さだ。個人情報を入力する以外は選択肢から選ぶだけ。すべてフランス語のオペレーションだったが、あまりにシンプルだったためまったく迷うことなく操作できた(筆者のフランス語レベルは簡単な挨拶と自己紹介レベル)。
3、発券されたSIMカードを端末に入れてPINを入力する
日本であらかじめSIMロックを解除しておいたiPhoneに、発券されたSIMカードを挿入するとPINの入力を求められるので、SIMカードがついていたプラスチックのカードに記載されている4桁のPINを入力する。
あっという間につながった。
え?
設定とかは?必要ないの?
必要なかった。
それにしても、入店して5分くらいしかたっていないじゃないか。
みごとにFacebookも見られるしTwitterもできる。
これだよ。
このシンプルさだよ。
日本の大手通信業者で契約したときは、待ち時間が長かったり、必要もないサービスを「最初の一か月だけです」とか言われて契約させられたり、いわゆる「2年縛り」というのがあったりで、通信環境を整えるのはそれはもう大変だというイメージがあった。
それがどうだろう。
フランス語オンリーのオペレーションだったにもかかわらず、ものの5分で契約完了。
このシンプルさ、サービスの鏡だと思う。
FreeのSIMカードは短期旅行者にもおすすめ
海外でネットを使うことを考えたとき、まず思い浮かべるのはWiFiのレンタルサービスだろう。
成田空港や羽田空港で手続きができるレンタルサービスもあるけれど、一日単位で1,000円くらいかかってしまうものも多いし、ルーターを持ち歩くのもけっこうな手間である。
しかし、紹介したFreeのSIMカードは一か月の契約であってもMAXで29.99€しかかからないので、断然このSIMカードをお勧めする。
パソコンも使いたいという方は、ホテルにWiFiあるから大丈夫です。
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