携帯やパソコンでプチプチカタカタ入力するよりも

「君が好き 僕が生きるうえで これ以上の意味は なくたっていい」
(Mr.Children「君が好き」より)

最近は「かな」を書いておりまして、
現代の歌を書いてみるとこうなるのかと。

10460807_862174737183174_8164107898525235439_n

書道には連綿といって、文字と文字とを続けて書く技法があります。

これは意味的・視覚的効果を高める表現として使われ、
例えば、「好き」という言葉を「す」と「き」別々に記すのではなく
「すき」と続けて書くことによって言葉としての意味を際立たせるとともに、
装飾的な美しさを追究することが可能となります。

また、お手本として勉強している古今和歌集の中には
こんな歌が残されています(写真の真ん中の和歌です)。
「わがこひは ゆくへもしらず はてもなし あふをかぎりと おもふばかりぞ」
(口語訳:私のこの恋は、これから先どうなるのか前途もわからず、
またいつ終わるということもありません。
貴女に逢うのを最後と思っているだけなのです。)

11053040_862174740516507_6705416768541863496_n

歌と和歌、
スタイルは違ってもその本質には共通している想いが感じられます。

大切な気持ち、歌うもよし、美しくしたためるもよし。
携帯やパソコンでプチプチカタカタ入力するよりも、
そうして贈った方が粋ではありませんか。

 

海京