なるほど「春になる」ではなく。

近所のスーパーで買い物を済ませ、すっかり暗くなった道を一人で歩いていた。 手には夕食の食材が入ったビニール袋。重くもなく、軽くもない。アスファルトの黒い路面をぼんやり眺めていると、そこに点々と薄黄色の粒が落ちているのが目 […]

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言葉の重力、あるいは「美しいとおもう」の揺らぎについて

冬の終わりの、まだ光が硬い朝。 窓から差し込む冷たい陽光は、部屋に積もった目に見えない埃をひとつひとつ浮き上がらせます。 ピアノの蓋を開け、開かれたままのドビュッシーの楽譜に目を落とす時、そこには音のない音がすでに満ちて […]

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この場所を、いい場所にしたい。

先日、経済産業省に勤める方とじっくりと言葉を交わす機会があった。 話のなかで、その方がふと漏らした一言が、僕の心の静かな場所にすとんと落ちて、そのまま居座り続けている。 「日本というこの場所を、いい場所にしたいんです」 […]

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言葉のベクトル:文字の書き方について思うこと

1. 「上から下へ」というシステム 僕たちがペンを握り、あるいは筆を執り、白い紙に向かうとき、そこにはあらかじめ決められた「約束事」がある。 漢字というのは、基本的には左から右へ、そして上から下へと流れていくものだ。それ […]

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【 Inner Japan の書 】沈黙の音を書く

静寂、あるいは沈黙という言葉の意味の中に音は存在しませんが、しかしそれが語られるとき、その世界にはおそらく、聴こえない音があるんじゃないかと思います。 私たちの日常のすぐ隣に、まるで忘れ去られた古い記憶のようにそっと息を […]

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【作品展示のお知らせ】ロンドン・TASAKI New Bond Street店にて作品を展示中

ロンドンのTASAKI London New Bond Street店にて、書の作品「海は新しい」を、しばらくの間展示いただいています。 悠久の時を重ねてきた「海」と、既成概念を打ち破り、未知の輝きを放つ「新しい」という […]

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完璧な一杯、あるいは完璧な冒険について

「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないのと同じように」。 ある有名な小説はそんな風に始まりますが、僕たちが追い求める「完璧な一杯」もまた、それに似ているのかもしれません。それは常に、どこか遠い場 […]

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