E=mc2

「E=mc2(2乗) 」

アルベルト・アインシュタインの特殊相対性理論の帰結として発表された関係式です。エネルギー (E) = 質量 (m) × 光速度 (c) の 2 乗。この数式が、科学の大きな発展に寄与してきたと同時に、多くの惨禍をも生み出してきた。現代の原子力技術の根本にはこの関係式があります。原子力発電も、原爆も、この数式から生み出されました。

知っている方も多いかもしれませんが、広島の原爆において、広島市内の学校で最多の犠牲者を出した広島市立第一高等女学校の慰霊碑にはこの「E = mc2」の公式が刻まれています。これは建立された1948年、占領軍の規制により「原爆」の文字が使えなかったためです。

かなり直接的なメッセージをもった作品に感じられるかもしれません。もちろん「反○○」などの意味を完全に否定することはできません。でも、この作品のもっともっと純粋な思いは、ロマンなんです。

「数式」をどうしても作品にしたくて、会社の同期(理系専攻)と飲んだ時に聞いてみたのです。物理のことなど全く分からない僕に、丁寧に相対性理論などの話を聞かせてくれました。「スピードではなく加速度が大事」「新幹線に乗ると1億分の1秒(?)くらいの時間差がうまれる」など。その先にあるものって、純粋な興味であったり、誰かを思う気持ちなんだな、と。