境界をなぞるように

──デザインとアートのあいだで 新しい作品をつくるとき、まずは机に座って静かにノートをひらく。筆や硯が置かれた机ではあるけれど、すぐに筆を握るわけではない。それは例えば、コーヒーを飲むときに、コーヒーを淹れてすぐさまコッ […]

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音楽と書道、静かな対話

昨日は、所属しているオーケストラの練習があった。 練習が始まったのは、雨上がりの初夏の夕方。6時を少し回った頃。都内の会場に向かう道の途中の道路の脇には、雨の雫をたっぷり吸い込んだツツジがまだいくらか咲いていて、その向こ […]

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ことばのまえのかぜをきいている。

「ことばのまえの かぜをきいている このせかいはまだ なをもたない」 こどもの日に書いた作品です。 ことばを話し始める直前の子どもというのは、まるでまだ「世界」と「名前」とがきちんと結びついていない、揺らぎの中に生きてい […]

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呼吸する静寂、または四海の祈り

《雨順風調四海寧》——動きながら、静けさに満ちている 五月のはじまり。夏がゆっくりと足を踏み入れてきた。空の色が少しずつ軽くなり、風が肌に当たる感覚にも、春とは違う粒立ちが混じっている。光はもう、完全に夏の角度から射して […]

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