コトバノヲト

コトバノヲト(言葉の音/言葉ノート)。言葉の音を書きとめたノート、ブログです。書道のことはもちろん、クラシック音楽や登山などの趣味についても紹介しています。

曙は、訪れる。夜の闇を裂き、新しい光が生まれるように。

夜明け前に目が覚めた。 机に向かい、筆を持った。 今日は3月11日。 まだ暗い空は静かで、どこかで梟の鳴く声がする。   この日が来るたびに胸の奥がざわつく。過去と現在が入り混じり、何かが喉の奥に詰まるような感 […]

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聲は完成されたか、沈黙してしまったか。

聲は完成されたか、沈黙してしまったか 波は眞實を語り、樹は風を追いかける 「言葉が氾濫している」とも感じられる昨今、感じていることを書の一節に書きました。 情報技術(特に最近は生成AI)によって、私たちはかつてないほど膨 […]

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眼をひらけ。ときを染めろ。

「眼をひらけ。ときを染めろ」 様々な花の開花は慶ばしい。 ときのすすむあかしだ。 その尺度はしかし自分の感覚とは必ずしも一致しない。 自分の中に秤があればそれでいい。 眼をひらけ。ときを染めろ。 冬から春に、少しずつ空気 […]

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粟野小学校創立150周年記念式典にて

先日、地元鹿沼市の粟野小学校で150周年記念式典が行われました。 私は、地元出身ということでお招きいただき式典の後半に書を披露する時間をいただきました。書かせてもらった作品は2つ。それぞれの大きさは、横200cm、縦40 […]

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なるほど「春になる」ではなく。

近所のスーパーからの、すっかり暗くなった帰り道。黒いアスファルトに点々と薄黄色の粒。誰かが園芸用の土でも運んだのかと思っていたけれど、足で踏むとパリパリ乾いた音がする。どうも大豆のようで、そういえばこの日は節分。鬼に向か […]

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夜音の中の空

僕が栃木に暮らしていた小学生の頃だったと思う。お盆か何かの時期に、東京の叔母さんがうちに泊まったときのことです。一緒に朝食を食べながらだったか、叔母さんが「夜、車が全然通らなくて静かすぎるくらいだった」と言っていた。何気 […]

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鳳凰と麒麟。書はどんなところに潜んでいるのかを考えると。

「鳳凰麒麟」 活字と筆線を組み合わせた作品。 これからの書の在り方、それをこの作品一つで語るなんてことは当然できるわけもありませんが、これまでの書の「機能」の変遷を考えて制作したこの一つの作品が、これからの書を織りなす全 […]

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