2018年最初の臨書は、白氏詩巻。

2018年最初の臨書は、白氏詩巻

 

『臨 白氏詩巻(藤原行成)』
2018年最初の臨書は、白氏詩巻。
平安時代の三蹟の一人、藤原行成が白居易の漢詩をしたためたものです。

8編の詩のうち一つを書きました。

2018年の暁にぴったりの詩。
なんとも美しく爽やかな空気に満ちた詩です。

おおよその意味は、
『暁の鐘が鳴った後、天津橋から残月を眺める。
空との境はどこにあるのか、まるでこの身が天にあるようだ。
星河が隠れて朝日が昇るころ、友人が酒を携えて現れた。
一緒に盃を交わして、この世にも神仙があることを知る』

といったところでしょうか。

原文
晩上天津橋閑望偶逢盧郎中張員外携酒同飲
上陽宮裏暁鐘後
天津橋頭残月前
空闊境疑非下界
飄颻身以在寥天
星河隠映初生日
楼閣蔥籠半出烟
此處相逢傾一酌
始知地上有神仙

朝日を眺めながら友人と盃を交わす。
これ以上の贅沢はありません。