「その人との結婚を決めた瞬間は?」という質問への答えがとても印象的だった。

あまり雑誌を読む人間ではないけれど、「Pen」はときどき読んでいる。紹介されている文房具やファッションが素敵だと思うし、自分の書の表現もこういうセンスのもとに作っていきたいと思っている。

そんなPenの最新号がこちら。

「いまこそ、結婚の話をしよう」

まだ手に取って読んだわけではないのだけれど、「結婚」というキーワードで思い出したエピソードがあったので、僕なりに結婚の話をしてみる。※Pen最新号の内容とは全く関係ありません。

結婚には「その人との結婚を決めた瞬間」のようなものがあるようだ。僕はまだ結婚したことがないからきっとその瞬間にはまだ巡り合っていない。プロポーズとか旅行などのエピソードである人もいれば、親からの。。。などという人もいるかと思われる。

以前読んだ何かの雑誌で、「結婚」をテーマにある夫婦をインタビューした記事が載っていた。おたがいの好きな点とか尊敬できる点とか、結婚してよかったことを聞いているわけであるが、その質問の中にやはりあった。「その人との結婚を決めた瞬間は?」という質問。その女性の答えがとても印象的だった。

「彼の本棚を見たときに、『ああこの人と結婚したいな』と思いました」

すごく本質をついているな、と感じた。

その人が今までにどんな本を読んできたかというのは、その人がどんな人なのかということをよく表しているなと思う。

読んでいる本のジャンルによっては、その人がどんなことに興味があるのかがわかる。専門書が多ければ、その分野についてどれくらいの知識を持っているのかが想像できる。どんな作者の本をよんでいるのかで、その人の話し方の「文体」を感じられるだろう。どんなふうに本を並べているかも性格が出そうなポイントだ。もし自分が読んだことがある本をその人も読んでいたら、本を通して同じストーリー・時間を共有している。

本棚はまさにその人の性格や考え方を表している。

もちろんこれは「本」だけに限ったことではない。

どんな音楽を聴いてきたか。
どんな人と話をしてきたか。
どんなものを食べてきたか。
どんな場所を旅してきたか。

その人が何を経験してきたかというポイントに帰結すると思うけれど、一つのわかりやすいカタチになっているのが「本棚」なわけですね。昨今は電子書籍やスマホの普及で、紙の本を読む時間は減っているけれど、その人の経験がすべて集まった「本棚」という考え方をするならば、まさにその「本棚」に人となりが現れる。

もちろんその人の部屋の本棚を見るのも大好きだし、どんな音楽を聴くかとか、どんな場所に行ったことがあるかとか、すべてをひっくるめてのその人の「本棚」を見せてもらう時間がとても好きだ。

パソコンやスマホの検索履歴というのもかなり性格が出ると思うけれど、怖いからここでは深く考えないようにしよう。