「本物」はどんな場所でも輝くものだ

先週末、
六本木ヒルズで開催された夏祭りに、
伝統芸能団体として大槌の臼澤鹿子踊と北上の鬼剣舞が招待され、
けやき坂で臼澤鹿子踊と鬼剣舞が披露された。

 
冒頭に、代表の東梅さんからあいさつがあった。
4年にわたる東北支援への感謝と、
そして、一緒に踊る子供たちは未来への希望だ、と。

東京の喧騒の中に悠然と響く鹿子踊は、
本当にかっこよかった。

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ひいき目ではなく、沿道の観客の興奮がひしひしと伝わってきた。
僭越ながら書かせていただいた、幟旗の「魂 臼澤鹿子踊」の書が掲げられた光景を、
心から誇りに思う。

 
「わたし大槌出身なんです!」と駆け寄ってきた方がいた。

 
ぽかんと口を開けて立ち尽くす外国人観光客がいた。

 
いつの間にか拍子に合わせて手をたたく女の子がいた。

 
祭りの興奮と地域の温かさとが、
夏の空気にかきまわされてみんなを包み込んでいた。

4年前、
誰がこんなことを想像できただろう。

岩手県大槌という地に根差した伝統文化だから、
いろいろなところで披露するのはもちろん限界もあると思う。
そもそもの意義は大槌臼澤地区の祭事であるし、
何よりも臼澤の方々の地域への「思い」がその活動を支えているのだから。

でも、広い意味で、
日本の各地にある「地域の伝統芸能」の価値が
これからどんどん認められるようになってくるんじゃないかと思う。

臼澤鹿子踊は間違いなくその先駆者だ。

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確かなことを感じた。
「本物」はどんな場所でも輝くものだということ。

 
僕は思う。
これから10年後とかに、
パリのシャンゼリゼ通りやニューヨークのタイムズスクエアで、
臼澤鹿子踊が観られるかもしれない。
願わくば、書で共演したい。

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