Abroadersさんのイベントとして、
来週の海の日にかけて、「海」を書いてみようイベントを開催しました。
海外で書道を紹介するポイントの紹介や、実際に「海」を色紙に書いてみようという内容。
参加して下さった方々の書道経験・イメージも様々で、
書道にトラウマがありますとか、
高校ときの書道の先生に習っていますとか。
でもやっぱり「書道」というと、なんとなく「堅い」イメージをお持ちの方が多い。
そんなみなさんとの2時間、
目標は「上手い字」を書くことではなく「いい字」を書くこと。
様々な表現方法をアドバイスしながら、
皆さんの「海」イメージを紙の上に表現していきます。
イベントの最後に、
皆さんが書いた「海」がズラリと並んだのを見て思いました。
よく小学校では教室の後ろに書道の作品が飾られていますよね(「ゆめ」とか「大空」とか)。
みんなが同じお手本を見て、
みんな同じように書いた作品が。
もしもその教室に、これだけ色とりどりの作品が飾られていたら、、、
と、なんだかワクワクしてしまいました。
はっきり言って、キマリが多すぎる。
より正確に表現するならば「決まりを守らなければならないというキマリ」があるような、
そんな感覚です。
そのキマリに縛られて書道を退屈だと感じてしまう子供がどれだけたくさんいることか。
書道を書道たらしめるべきキマリのせいで、
書道を好き(になるかもしれない)な人が減っていく。
これでは手段が目的化してしまっている。
人と人の生活の中に入り込めないものは、
もはや生きた「文化」ではなくなってしまう。
もちろんお手本を見て「上手な字」を書くこともとても大事なことです。
これは100%確かです。
技術がなければイメージを表現する術すらないのですから。
でもそれはたぶん、書道を好きになってからでもいい、、、、
というのは贅沢かもしれないけれど、
せめて変なキマリのせいで書道を嫌いにはなってほしくない。
だって書道はこんなに楽しい。そして美しく、尊い芸術なんだから。
参加者の皆さんに「本当に楽しかった」、
「こういうの(イベント)をもっとたくさんの場所でやるべきだよ」、
「家でも書いてみます」など言ってもらえて、
僕も改めて「書道の力」を感じた夏の夜でした。
ありがとうございました。
海京